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脳内は常に夏真っ盛り!初めてご来訪の方はAboutに目をお通しくださいv *女性向け非公式*

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遅刻大魔王ですみませ…母の日ネタですっ!なんと藤原視点。というか藤原の話。慣れない書き方で慣れないキャラ使うから遅刻するんだZE☆

あの、藤原の過去ねつ造です…。
簡単に言うと、藤原の母親が病弱で、夜中に発作かなんか起こして両親だけで病院行って、その帰り道に事故った→家で一人で留守番してた藤原が天涯孤独の身に…っていう…忘れないでくれ発言に通じるもの何もないですねorzあの、一種のパラレルと思って見てください…orz

そしてプロット立てなかったというのにそれなりに形になった珍しい例。これで?!とか言わないであげて!精神=豆腐だから!←

 ***

  『私の愛情は生きている』

 カーテン越しの光でぼんやりと目覚め、窓の外を見る。外は憎らしいぐらいよく晴れていた。――ああ、今日は母の日だ。昨日も購買ではカーネーションを売っていたっけ。こんな離島から前日に本土へ送ったとして、ちゃんと当日に届くのだろうかと疑問が浮かぶ。…その答えを知ったところで、俺には何の関係もないけれど。
 着替えて食堂に行くと、一番隅のテーブルに吹雪と丸藤がいた。休日だというのに相変わらずあの二人は起きるのが早い。二人の座るテーブルまであとテーブル二つ分となったとき、吹雪が俺に気付いて手を振ってきた。手、振りすぎじゃないか…朝から元気いいな。思いつつ軽く手をあげて応える。
「おはよう。」
「ああ。」
「おはよう、藤原!」
 挨拶をして吹雪の隣に座ると、吹雪が口を開く。
「今、母の日のプレゼントについて話してたんだ。最近、購買でもカーネーション売ってたしね。今日だろ?母の日。藤原はなんか贈った?」
 ――母の日なんて、俺には何の関係もない。この世で最も嫌いなもののひとつだ。
「……いや、何も。」
 贈る相手がこの世にいないのだから。
「そっか。」
 吹雪の良いところは、…良いところのひとつは、深く追求してこないところだ。別に聞かれて困ることではないけれど、朝から話すような明るい話題でもない。ほっとしていると、吹雪は丸藤に話を振った。
「亮はネックレス贈ったんだよね?」
「ああ…カーネーションと一緒にな。」
 いきなり振られてもうろたえることなく丸藤は答える。吹雪は何を贈ったのだろう。吹雪のことだからきっと、趣向を凝らしたものだろう。花を添えるにしても、花言葉なんかを調べた上で選びそうだ。そういうところを凝るのが吹雪だ。
「で、結局お前は何を贈ったんだ。」
 人に聞くだけ聞いたんだからお前も言え、と丸藤が促す。
「ああ、そうそう。言おうとしたら藤原が来たんだったっけ。僕はね、アジサイを贈ったんだ。」
「…アジサイ?」
「そ。アジサイの花言葉、知ってる?」
 そんな洒落たこと、知るはずがない。俺が知ってるのは精々、カーネーションの花言葉とバラの花言葉がやたらたくさんあるってことぐらいだ。どちらも色によって違うらしいが、興味がないので調べたこともない。そしてどうやら丸藤もアジサイの花言葉など知らないようで、首をかしげていた。吹雪は嬉々として喋りだす。
「アジサイの花言葉はね、元気な女性、っていうんだよ。ぴったりだと思ってさ。」
 そう言って笑う吹雪はとても幸せそうだ。母親のこと、好きなんだろうな…吹雪の母親ならきっといい人だろうし。俺の母はどちらかというと控えめで、線の細い女性だった。体が弱くて、よく病院に通っていたっけ…ああ、あの日も病院に行ってたんだ。もう夜遅いからって、俺は留守番で…酷い雨の日だ、視界も悪かっただろう。それでも家に帰りたい一心で、急いだ帰り道に――
「藤原?」
「ん?」
「いや…なんか心ここにあらずって感じだったから。大丈夫?」
「…うん、起きたばかりだからまだ寝ぼけてるみたい。そんだけだよ。」
 無理やり笑ってみたけど、うまく笑えているだろうか?
「藤原…」
「ごめん、用事思い出した。」
 何か言いたげな丸藤の言葉を遮って席を立った。休日の今日、ゴールデンウィークに課題に追われて帰れなかった生徒――主にレッド寮の連中だけど――が本土へ帰る為、船が出ているはずだ。埠頭へ行くと、丁度生徒たちが乗り込んでいるところだった。それに紛れて船に乗り込んだ。

 本土に着くと、記憶を頼りにとある場所へ向かう。途中で見かけた花屋で白いカーネーションを1本購入して、向かうは両親の墓だ。埠頭の近く、小高い丘の頂にそれはあったはず。久しく来ていない――というか、あの日以来一度も来ていない。焦燥感に駆られながら丘を登ると、記憶通りの場所に、墓はあった。
 二つ並んだ墓標はあの日と何も変わらずひんやりとした空気を纏っていて、この十数年全く手入れをしていないにもかかわらず荒れている様子はなかった。石に刻まれている名前と生没年が俺を責めているようで、そこは見ずに花を供える。冷たさばかりが目立った墓標が温もりを持った、ように感じた。手を合わせて、軽く目を瞑る。無心で数秒間その姿勢を保つと、パッと顔をあげてゆっくりとそこから立ち去った。

 それから船に揺られること数十分。事情を知らない吹雪と丸藤に凄く心配されて少し怒られたけど、笑ってごまかしておいた。ごまかし切れたかどうかは自信がないけれど。
 嫌いだった母の日が、少しだけ好きになれた気がした。

  -Fin-


 遅刻しまくった上に捏造しまくりの藤原ss。慣れないキャラで慣れないことしちゃいかんですね!でも正直楽しかったです。
 勢いのみで打ったので、「ここ意味不明なんだけど」って描写とかあったら言ってください…orz

 ここまでありがとうございましたv

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